夜、道を歩いていると、向こうからホームレスが歩いて来た。
すれ違い様に羽交い締めにされた。
むせ返るような臭いに気が遠くなる。
気がつくと古い雑居ビルの屋上。
5mおきにホームレスが点在。
屋上は2m位の高さの柵。
その上は金網で覆われていた。
羽交い締めにされたまま横たわっていた。
臭いも麻痺して気にならなくなる。
屋上からは向かいのビルの灯りや、飛行機の赤い点滅。
空がそんなに暗くないので星はまばら。
涙が出てきた。
ホームレスの腕にわかるように涙をこすりつけた。
しばらくすると、離してくれた。
立ち上がり、走ることもなく去った。
振り返ると、ホームレスの真っ黒いキラキラした目。
胸には垢まみれの四角い板を抱えていた。
いつの間に?
途中にあったゴミ箱に板は捨てた。
早く家に帰ってシャワーを浴びたい。
ビルの屋上からの景色、ものすごーくきれいだった。
という夢を見ました。
で、自分はどっち?